概略
中医学において、体内に存在する正常な水液、潤いの総称。「津液」と表現する場合、津と液の二つからなり、身体を潤し関節を滑らかにし、臓腑・皮膚・粘膜・骨髄などを養う働きを持つ。気・血とともに生命活動を支える三大要素の一つであり、「気・血・水」と表現されることもある。
『黄帝内経』からの引用
腠理發泄,汗出溱溱,是謂津。
(『霊枢・決気篇』)
「腠理(皮膚・筋肉の間)から発散され、じんわりと滲み出るものを津という。」
穀入氣滿,淖澤注於骨,骨屬屈伸,洩澤補益腦髓,皮膚潤澤,是謂液。
(『霊枢・決気篇』)
「穀気が満ちて、骨や関節を潤し、屈伸を助け、脳髄を補い、皮膚をうるおすものを液という。」
基礎解説
津液もしくは水は一語でまとめて使われることが多いですが、厳密には津と液は性質の異なるものとして区別されます。
津 ⋯ 比較的さらさらとした水液で、体表や腠理を巡り、汗・尿・唾液などとして現れます。流動性が高く、気とともに全身をすばやく巡る性質があります。
液 ⋯ より粘度が高い水液で、関節・骨髄・脳、目・鼻・口などの粘膜などより深い部分を潤します。ゆっくりと巡り、陰の性質が強くなります。
津液が不足すると口や皮膚の乾燥・目の渇き・便秘・のぼせ感などが現れ、余分な津液が停滞すると倦怠感・頭重・めまい・湿疹などを引き起こす「湿/痰/飲」といった病的な水液状態に変化します。
津液の生成・輸布・排泄には、脾・肺・腎・三焦が深く関わっており、また外環境の湿度や気温の影響も大きく関わります。
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