血(けつ) Xuè

中医学用語集

概略

中医学において、脈中を流れ全身を養い潤す赤い液体。西洋医学の「血液」と重なる部分はあるが、中医学の血は精神活動や感情の安定にも深く関わると考えられている。脾胃で生成された水穀の精微と肺での気化によって生成され、心の推動によって全身を巡る。

『黄帝内経』からの引用

肝受血而能視,足受血而能歩,掌受血而能握,指受血而能攝。
(『素問・五臓生成篇』)

「肝が血を受けて目が見え、足が血を受けて歩き、掌が血を受けて握り、指が血を受けてつかむことができる。」

血者,神氣也。
(『霊枢・営衛生会篇』)

「血とは、神気そのものである。」

人臥血歸於肝。
(『素問・五臓生成篇』)

「人が横になって休むと、血は肝に帰る。」

基礎解説

血の主な働きは、全身の組織・臓腑・筋肉・皮膚・感覚器官を滋養することです。「肝受血而能視」という言葉が示すように、目・手足・皮膚など、あらゆる部位の機能は血に支えられています。

また中医学では血は精神活動とも密接につながっていて、血が十分に充実していれば心神が安定し、睡眠も安定します。血が不足する血虚の状態では、身体的な症状だけでなく、不安・不眠・夢が多いといった精神的な不調も現れやすくなります。

「人臥血帰於肝」は、夜の睡眠中に肝が血を貯蔵することを示しており、夜更かしなど睡眠不足は血の不足を招く重要な要因です。

関連用語

→ 血虚 → 瘀血 →  → 津液 → 心 → 肝 → 脾 → 神

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